Oaxaca-5 〜El Punto〜


遂にオアハカ最終日です。今日はU野さんと二人で出発です。

国道175号線をひたすら北上し、怪しいポイントで探索を繰り返します。


まずは最初のポイント。




樹上にでっかいティランジア発見です。

いくつか同じものが見えます。急斜面を下って行くと同じものと

思われる幼苗が沢山着生しています。

やはり子株を着けていませんのでモノカルピックと思われます。







次のポイントでは、遂に念願のTill.macdougallii を発見!





そして、道路向かいの大木には!

数え切れないほどの
Till.prodigiosa が着生していました!



枯れた花序に特徴が良く表れています。





暫く走っていても、沿道の木々にはTill.prodigiosa が延々と目に入ってきます。

何という量なのでしょう!そして、次のポイントでは

開花中の
Till.macdougallii
に出会えました。

鮮やかな花序が遠くからでも目を引きます。







これが、自生地での真実、自然の姿なのでしょう!

葉間に溜まった枯れ葉から有機物が出て、それを葉間から

少なからず吸収しているのかもしれません。





この景色が延々と続きます。





ここにもTill.macdougallii の開花株が。





この景色、ティランジアのマンションとでもいった具合です。

周囲の樹も、全部こんな具合です。






ふと足元を見ると、ティランジアが沢山落ちています。

着生していた枝が、風で折れたり、自重で折れたりするのでしょう。

それをまた、家畜が牧草の様に食い散らかした形跡もあちこちで

見かけました。食物連鎖にも組み込まれているようです(驚)






Catopsis berteroniana

個体数は決して多くはありませんが、ちらほらと着生しています。

この株は樹上6m程に着生していました。筒状で葉色も黄緑と鮮やかな為、

離れていても、とても目立ちます。ちょうど開花していました。






次のポイントでは、開花中の株を目の高さで観察できました。

満開中です!二代前の株まで枯れて付いています。






植物の大きさからすると随分と細い枝に着生しています。

この画像からは、根からは何ら吸収する事はないように思えます。

バリバリに乾燥しています。







その後、植生が殆ど変わらないので、脇道にそれてみました。

松林のかわりに柑橘系の樹でしょうか、小振りな樹木地帯に突入です。

最初のポイントでいきなり違う植物が現れ始めました(^^)






Till.plumosa

樹の枝の下側に見事なクランプです。





Till.ignesiae の様に葉がくねくねしています。






Till.magnusiana

この種に出会えるとは思っていませんでした。

子の株は、すでに花序が出始めていて、開花寸前でした。







何度か見かけたHechtia が丁度、花序を伸ばしていました。






同じ場所に、小さな蘭が咲いていました。





こちらの蘭も、清楚な感じでした。

名前はわからないな〜。






Till.usneoides

Mitla方面では全く見られませんでした。





Till.bourgaei

と思われます。綺麗な花序です。





河原を探索です。ここで私は軽い脱水症状にかかり、しばしダウン。

湿度が
高いので、沢山のティランジアがあると思いきや、少なかった事は

とても意外でした。






その後、国道175号線まで引き返し、更に北上。

通り沿いのジャカランダの樹に、
Till.schiedeana が沢山着生しています。

丁度開花中だったのですが、良く見ると、花序が赤くなっているものに混ざって

花序が黄色のものがあります。地域変異でしょうか?






このポイントを最後にオアハカへ引き返すことに。

行きには気がつかなかったのですが、ナーセリーを発見、立ち寄る事に。

しかし、ブロメリアは売り物ではないとのこと。この、3日間にオアハカで

見てきたプランツ達が、勢揃いしています。






このティランジアは見なかったな。何だろう?




我々の3日間のオアハカ探訪はこれで概ね終了です。


一番強く、印象に残った事はモノカルピック種の膨大な個体数でした。

自生地ですから、実生が容易に成長するからでしょう。

日本で輸入株を細々と栽培していると、モノカルピック種は

咲けばおしまいの希少種に感じていましたが、

自生地では最大勢力を誇る「普及種=樹の上の雑草」なのでしょう。

まさに、「モノカル天国!」といった具合でした。



気象環境については、乾季の数日しか滞在できなかった為、情報量が

少ないのですが、この3日間は連日35℃を超す暑さでした。


暑さに弱いという印象のT.magnusiana が涼しい顔で着生してたのは意外でした。

ちゃっかりと直射日光を受けない枝の下側でしたが。

夜間にフィールドへ出ていないので未確認ですが、日本より一日の中での

寒暖差は激しいようです。夜にクールダウンしているのかも。

今回の探訪で、唯一心残りは
T. ionantha のコロニーが見れなかった事でした。

戻ってから確認したところ、500m〜1000mが分布域だったのです。


雨季になると、かなり様相がかわるそうなので、次回の探訪が実現するならば

雨季に、またもう少し標高の低いポイントも探索してみたいと思います(^^)